理科の問題:「台風の風の強さ。進行方向の西側(左側)と東側(右側)ではどちら側の風が強いか?」ー中学入試によくでる理科(地学)の問題
中学入試
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理科の問題:「台風の風の強さ。進行方向の西側(左側)と東側(右側)ではどちら側の風が強いか?」

A:西側(左側)

B:東側(右側)

 


答え:B

台風は巨大な空気の渦巻きになっており,地上付近では上から見て反時計回りに強い風が吹き込んでいます。そのため,進行方向に向かって右の半円では,台風自身の風と台風を移動させる周りの風が同じ方向に吹くため風が強くなります。逆に左の半円では台風自身の風が逆になるので,右の半円に比べると風速がいくぶん小さくなります。

したがって、台風の西側(左側)より東側(右側)の方が強風なのです。

 

次の2つを覚えておきましょう。
①台風は低気圧である。(風が吹き込む)
②地球の自転の影響で北半球の地上では、低気圧に吹き込む風は反時計回りになる。(高気圧から吹き出す風は時計回り)

テレビに映る台風の写真を見て左回り(反時計回り)であることを確認しておきましょう。(日本にやってくる台風)

 

 

 

もう一つ入試問題を解いてみましょう。

2009年度 立教女学院中学校の入試問題です。

日本にやってくる台風は、人工衛星から見て、どちら向きに風が吹きこんでいるでしょうか。

a.時計回り

b.反時計回り

のどちらか選び、記号で答えなさい。また、この台風の向きは何と最も関連があるでしょうか。次のア~オの中から1つ選び、記号で答えなさい。
ア.海水の動き イ.季節 ウ.火山の活動 エ.地球の温暖化 オ.地球の自転

 

答え「b,オ

「地球の自転により反時計回りになる!」ということは覚えておきましょう。

教科書では

風向きは等圧線に対して直角となるはずだが、地球が自転していることによって北半球では風の進行方向に対して右に傾いた方向に吹く。このため、高気圧では風が時計回りに吹き出し、低気圧では反時計周りに風が吹きこむ。

などと書かれているが、何故反時計回りなのかって書いてないんですよね。

「なぜ地球の自転により反時計回りになるのか?」それは地球の自転により「コリオリの力」(転向力)が働くためです。

コリオリの力(ちから)」ってなに?

う~ん、これです。⇒コリオリ力

右向きのコリオリ力が働くので風の向きは右に傾く。(右にそれる)

コリオリの力

ゆえに反時計回りとなる。(右側の図参照)


 

中学入試によく出る台風の問題

①台風の風の向き

②台風の風の強さ

③台風の接近による、ある地点の風向きの変化

 

この3つはよく出題されますので、しっかりとおさえておきたいところです。

 

 


台風が近づいてきたのでこの話題にしましたが、もう熱帯低気圧になってしまったようですね。

台風:

日本の南方海上の熱帯地方で派生した熱帯低気圧のうち、最大風速が17.2m/s以上になったもの。等圧線がほぼ円心円状で、前線がない。8月から9月に日本に接近または上陸することが多く、強い風と大雨を伴い、大きな災害を引き起こすことがある。中心風速は50m/sを超えることがある。

 

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